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新聞日記

新聞から世界を考えてみる

認知症対策

10年後の2025年。認知症の高齢者は約700万人に上ると推計されているらしい。それをうけて、政府が新たな認知症対策「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を決定した。記事によれば、認知症当事者や家族の視点を、これまで以上に重視したものであるらしい。「これまで以上」というのは、つまり「当社比」ってことです。

こうした推計データがでてくると、つぎに対策案が考えだされる。まだ発生していない事態を想像して対策案を立てるのだから、相当な能力が要求されることだろう。単に知識だけではダメで、発想力や想像力なども要求される。なかには「杞憂」とも言えるような対策もあるだろうし、「奇想天外」な解決案もあるのかもしれない。こうして、想定したはいいけれど、実際には発生しなかった事案も数多くあるのだろう。冷たく言ってしまえば、流行の「ムダ」ってやつかな。

一方で、想定していない事態が発生してしまうと、一気に批判される。「なんで想定していないんだ」、「想像力が欠けているのではないか?」と。台風や地震、あるいは火山活動など、自然災害の多い国土に生活している私たちにとって、確かに備えるべきことは多い。しかしあれもこれも、果たしてすべてに対策ができるものであろうか。

ひるがえって、自分自身はどうかと考えてみる。

認知症を発症すると離職を余儀なくされ、家族は経済的に厳しくなる。家族の生活を支える仕組みを考えてほしい」これは、掲載された認知症の夫を支え続けた女性の言葉である。認知症に限ったことでもないだろうけれど、そうした事態に、いつなるかなんてワカラナイ。他の病気だってそうだし、事故や事件に巻き込まれる可能性だってある。そのために、さまざまな「保険」サービスがあるわけだけれども、すべてに「保険」をかけて生活をすることはできない。単純に、掛け金だけで破綻してしまう。

自分自身のことについて、どれだけ「想像」できているだろうか。これをすべて他人に委ねるのは、忍びない。せめて、その日一日。どんな一日になるのかを、想像してみる。うん、平凡に、平和な一日でありますように・・・。