新聞日記

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野口武彦 「明治めちゃくちゃ物語 勝海舟の腹芸」

副題に勝海舟の名があるけれども、あまり関係がない。戊辰戦争が何であったのかをまとめている。

徳川慶喜大政奉還を行い、王政復古がなった。しかし新政府側は、徳川家に辞官納地を要求する。慶喜は京都から大阪城に移り、軍事対立へと向かって行く。そして、京都への進軍。鳥羽伏見の戦いが始まる。これに敗れて、今度は大阪城で戦うと思いきや、慶喜は江戸へ脱出。

江戸では、慶喜は上野へ自主謹慎。勝海舟は、西郷隆盛との間で、江戸無血開城を成功させる。一方で、奥羽列藩同盟が結成されて新政府軍は抵抗に遭う。最終的に会津落城、そして列藩同盟の解体、ついには函館五稜郭の戦いで戊辰戦争は終わる。

この一連の内戦。かずかずのエピソードを、この本は紹介している。教科書なんかでは、さもスマートに達成されたかのようにみえる明治維新。本書に書かれていることは、一部にすぎない。実際は、書名が表しているように、「めちゃくちゃ」であったのであろう。

多少の外国の干渉はあったにしろ、よくあの時代に「内戦」で終わらせることができたと思う。そして京都から江戸、そして北陸・東北を巻き込んだ悲劇を、当時の人たちはどう乗り越えてきたのであろうか。

明治は若くて楽観的。司馬遼太郎氏の著作を読んでいると、そんな感じもする。しかし、私にはツライことを飲み下せるほど、まだ大人にはなれていないのかもしれない。もう40にもなろうというのに。

 

明治めちゃくちゃ物語 勝海舟の腹芸 (新潮新書)

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