新聞日記

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生活保護不正受給

厚生労働省が2013年度の生活保護費の不正受給が4万3230件と、過去最悪の件数を更新したと発表した。前年度比で1321件という。一方で、不正受給となった金額は前年度比で3億6千万円減の、186億9033万円という。1件あたりは、約43万2千円というところだろうか。記事では福祉事務所が受給者の収入状況の調査を徹底していることが、不正の早期発見につながっていることらしい。

社会福祉の大きな柱である公的扶助。それを各市区や都道府県に設置される福祉事務所が中心となって、業務を担っている。これが生活保護制度である。

現在(2014年12月)の生活保護受給世帯は1,618,196世帯で、保護実人数は2,170,161人となっている。

そして生活保護と言っても、生活扶助・住宅扶助・教育扶助・介護扶助・医療扶助・その他扶助と別れており、それぞれに扶助の基準が設けられて申請する。公的扶助なのだから、仕方のない面もあろうが、とにかく面倒な仕組みになっている。これらの扶助の受給件数は、6,117,684件。受給世帯や保護実人数よりも多いのは、延べ数だからだ。

今回の不正受給件数は、この約611万7千件のうちの約4万3千件で発生した計算。率にすると0.7%になる。

国民から徴収した税金、そして貴重な財源から支出されるわけだから、率が少ないから良いというものではない。そこに悪質な悪意があるのであれば、許されるべきではないのだ。でもやっぱり、思ったよりも少ない。

記事で詳細は触れていないが、不正受給とされた人の中に、生活扶助と住宅扶助など、複数で不正と指摘された人もいたのでは?記事では、不正受給の内訳が紹介されていた。一番多いのは、57.1%で「働いていた収入の無申告・過少申告」、次いで「年金受給の無申告」であるという。先ほどの悪意ある人は別として、なかにはウッカリもいたのではないか。確定申告をすると分かるが、ちゃんと書類を見ていないと、記入漏れをしてしまいそうになる。

悪意のある一部の人間を締め出すことはもちろん重要なのだけれど、うっかり受給した人まで、「不正」と表現するのはどうなのだろう。企業の場合の不正は「申告漏れ」なんて表現をして、生活保護受給者には「不正」という表現。

現実って、やっぱり厳しいっすね。


被保護者調査(平成26年12月分概数)|厚生労働省