新聞日記

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自給率と自給力

食料問題を考える時のデータとして良く用いられるのが、食料自給率。カロリーベースだと、平成25年で約39%だという。(生産額ベースだと約65%)

今回、農林水産省が示したのは、この自給率ではなくて「自給力」。国内の農地をフル稼働したら、どの程度の食料を供給することができるのか?ってこと。どうやら、自給率を100%にすることは出来るらしい。

日頃から食料自給率が低い、低いと言っているけれど、やればできるってこと?そうなのです。やればできる。ただその内容を見ると、カロリーベースで計算しただけあって、とても「豊かな」食生活ではない。

つまり、焼き芋6本、ご飯1杯、浅漬け2皿、サラダ2皿、焼き魚1切れ、粉吹き芋2皿、野菜炒め2皿…だ。

政府が煽る危機的状況に陥っても、なんとかなるということか?食事内容には、とても満足などできないが、食料安全保障なんて、大層な状況に日本が追い込まれたら、そんなことは言っていられない状況でもあろうか。

先ほどの食事内容は、カロリーベースを最大化させる作付だという。もう少し、栄養バランスを考えた作付にすると、次のようになるらしい。

ご飯2杯、うどん1杯、野菜炒め2皿、サラダ2皿、浅漬け2皿、焼き魚1切れ、豆腐1/2丁、リンゴ1切れ。

こうした試算をしている官僚って、なにを考えながらやっているのだろうか?と疑問に思ってしまうが、このバランス型だと必要カロリーの7割しか自給できないということだ。

いずれのシミュレーションも、荒れた農地もフル活用したことを想定している。なんだか、農地再生政策を裏付けたい省庁の思惑が感じられなくもない。

そもそもこの試算では、作付(生産)が中央で計画されており、また国民は配給制での消費活動になっている。外国産の食料を買おうものなら、「非国民」と言われそうな雰囲気か?いろいろな事を想定していく事はいいのだけれども、ちょっとさすがに、ここまでして食料自給率100%にこだわる必要があるのだろうか。きっと100%になる手前で、「もっとバランスよく外国産食料を活用しよう」なんてスローガンが出てきそうな気がする。なんとも不思議な国だと思う。

結局、今の自給率が、国民の食生活にとって最適な組み合わせなのではないだろうか。それがたまたま、外国産の食料を多く取り入れた食事になっているだけで・・・。そんなことを言うのも、やっぱりヒコクミンですか?

 

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